2023/03/01
教職員研修を実施しました
「性的マイノリティの人権課題とLGBTQの児童生徒の存在を認識した学校での取り組み」のテーマで、長年LGBTQの研究に携わっておられる日高庸晴先生にご講演いただきました。
人は生まれながらにして多くの違いがあり、誰ひとりとして同じではありません。たとえば、自分のことを紹介するとき、みなさんは何を話しますか?名前や、学年、住んでいるところ、好きなもの…、自分を表すたくさんのものが、みなさんの「個性」の一部になっています。名前や好きなものが人それぞれ違うように、その人の「性別」にも、「男と女」だけではない、いろいろな「個性」があります。
自分の性(セクシャリティ)というのは、「からだの性」(生まれもったからだの性)と「こころの性」(自分が思う自分の性。からだの性と一致しない場合もあれば、男女のどちらでもある、どちらでもないと感じるなど様々)、「好きになる性」(恋をしたり、好きになる人の性のこと)や、「性別表現」(言葉遣いや服装など、自分の性をどのように表現したいか)が、すべてふくまれた“自分らしさ”のようなものです。
小学生の時期は、心にも体にも大きな変化がおとずれ、そんな「自分らしさ」を見つけていく時期でもあります。
生まれたときの「からだの性」と「こころの性」、「性別表現」が同じで、「好きになる性」は異性という組み合わせがもっとも多いですが、中には(約20人に1人)、からだの性に違和感を持ったり、組み合わせが一致していないと感じる人もいます。
そんな人は、他人から「からだの性」で判断されるたびに、それが本当の自分なのかなと悩んだり、つらい気持ちになってしまうことがあります。人のこころは「見た目」からはわからない。こころの性も同じです。
人はみなそれぞれ違うのが当たり前、その違いがいいことであり、こうあらねばならないということは決してありません。唐崎小学校の子どもたちが、自分が自分であることに誇りを持てるように、そして、
LGBTQに関わらず、学校という場が、今何かに悩んでいたり、何か不安を感じている子どもたちにとって、安心・安全で過ごしやすい場所であるよう、我々教職員一丸となってこれからも取り組んでいきたいと思います。
「わが子の声を受け止めて」性的マイノリティの子をもつ父母の手記
http://www.health-issue.jp/syukisyu_s.pdf