2023-02-07
学芸ノートB版 2022-11「水島爾保布の官展初入選(3)『ともすれば嫉妬的偏見に逸走したがるとを・・・学芸ノートB版 2022-11「水島爾保布の官展初入選(3)『ともすれば嫉妬的偏見に逸走したがるとを憎みながら、……』」今回は『東京日日新聞』に掲載された爾保布による帝展日本画評について話題にします。それは大正9(1920)年10月26日から10月31日まで(29日は休載)の全5回連載でした。出品作品192点のうち24人の作品について触れていましたが、ただ作家作品名に言及しているだけの記述もあり、取り上げた作家作品全てに好意的な関心を寄せていたわけではありません。叙述の仕方は、特筆すべき作品について筋道を立てて論ずるような批評家の手法とは異なり、第1室から展示順に巡りながら、目を惹く作品について思うところをコメン...