学芸ノートB版 2022-12「水島爾保布の官展初入選(4)『審査員よりもヨリ以上の評価眼を持つてる執達吏に……』」
爾保布の帝展初入選作品《阿修羅のをどり》については、展覧会後の作品の動向に関わる興味深い逸話が伝えられていました。少々長くなりますが、引用して紹介します。
常型を脱した水島の画は往々人を面喰はせる事がある。先年水島が帝展へ出品した画は印度の神話を材としたシヴァ[原文は「ワ」に濁点]だかクリシナだかであつた。無気味な画で評判にもならず特選にもならず、勿論買手も無かつた。此画を或人の所望で呉れて了つた処が表装するには金が掛るので其儘床の間へ飾つて置くと、或債務の関係で執達吏が差押へに来た。処が段々...
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