躾とは三つのことをすることだ
◆夏休み中に印象的な話を何回か聞くことができました。
◆一つ目は親善水泳大会の最中や、大会が終わってからの役員の皆さん、他校の先生方の話です。親善水泳大会では名前を呼ばれた選手が「ハイ!」と返事をし、挙手して礼をします。この返事が特に素晴らしいと新潟小が話題になっていたのです。大勢の人の前でたった一人大きな声で返事をすることは簡単にできることではありません。それこそ、気の遠くなるような保護者の皆さんや教職員の言葉がけや教育が必要です。本人の自覚も必要です。「名前を呼ばれたら大きな声で返事をする」、このことだけでも、その学校の教育力を見ることができます。
◆二つ目は夜の会合での話です。これも複数の会合で別の地域の方から聞いた話です。ある他地区の方は朝や夕方、ウォーキングで新潟地区を歩くのだそうです。そうすると道ですれ違う小学生が「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」ときちんと挨拶をしてくれるのだそうです。それが、一人や二人では無いということです。以前、武田教育委員さんも私と話をした時、「私が新潟地区を通るといつも子どもたちが挨拶をしてくれるんですよ。本当に新潟小は挨拶がいいですね。」と話してくれたことがあります。大勢の他地区の方が「新潟小の子どもは挨拶がいい」と認めてくれています。
◆こんな嬉しい話を夏休み中に何回も聞いたのです。一つ目の話は私が大会の審判長をしていた関係で、直接話をしてくれた人もいれば、話をしているのが聞こえて来たのもあります。二つ目の話は私が新潟小の校長だと分かると、「校長先生、私はぜひ校長先生にお礼を言いたいことがあるのです。」と切り出されて、話をしてくれたものです。
◆国民教育の師と謳われた森信三先生は、「子どもに三つの躾を徹底できれば、子どもを立派な人間としての軌道に乗せることが出来る。」とおっしゃっています。
その三つとは、「挨拶をする」「名前を呼ばれたら『ハイ』と返事をする」「履物を脱いだら揃え、席を立ったら椅子を入れる」です。この三つは平凡に見えますが、実に深い意味があります。大人でもこの三つがしっかりできるというのは難しいのではないでしょうか。森先生によると、「挨拶は子どもを前向きにさせ、『ハイ』と言う返事で素直さが養われ、履物を揃え、椅子を入れる子は、人生でも仕事でも、後始末が出来るようになる。」というのです。この教えは「躾の三原則−挨拶、返事、後始末」と言われ、これを実践している幼稚園・保育園や小・中・高校が日本全国にたくさんあります。
◆夏休み中の話で「挨拶、返事」の素晴らしさを聞きました。この二つができるだけでも素晴らしいことです。残った「後始末」はどうでしょうか?子どもたちの履き物は揃っているでし
ょうか?席を立つときに椅子は入っているでしょうか?是非、お子さんの様子を観察してみてください。もしできていないのであれば「こうするんだよ」とお手本を示してあげてください。
◆この夏休み中には大きな事故やケガも無く、子どもたち全員が揃って無事に2学期を迎えることができました。長い夏休み中のご協力に心から感謝いたします。ありがとうございました。◆2学期には様々な学校行事や学年行事、児童会や縦割り班による行事などが目白押しです。このような活動や日頃の学校生活の中で、ともに遊び、ともに学んで生活してほしいと願っています。子どもたち一人一人が自分らしさを発揮して、互いに高め合うことができるように教職員一丸となって指導・支援してまいります。2学期も変わらぬご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
2015.9.03
 新潟小学校地域だより「かけはし」9月2日号を公開しました。