山田尚は、昭和10年(1935年)大鰐町に生まれ、県立弘前高等学校時代に詩を志しました。「荒地」派の詩人たちの影響のもと、「四季」派的抒情を否定する戦後詩の土壌を詩業の出発点としました。昭和40年、第一詩集『北辺の樹』を刊行し、泉谷明と詩誌『亜土』を創刊。以後、靑森県詩壇をリードする詩人の一人となりました。また、先達詩人らの研究・顕彰にも取り組み、『まるめろ論-高木恭造の青春』(昭和54年)刊行、『高木恭造詩文集』全3巻(昭和58年、平成2年)編纂、そして、高木恭造、一戸謙三、今官一の文学碑建立などにも尽力しました。
本展は、令和6年1月に逝去した山田尚を追悼し、その詩業を中心に文学的業績を概観するものです。
(令和6年12月29日~令和7年1月3日は年末年始休館)
建部綾足(享保4年~安永3年)は、江戸時代中期、山鹿素行の血を引く弘前藩の家老の次男に生まれました。幼少から文武の英才、才気煥発、また美貌でもありましたが、20歳の年、兄嫁と通じて駆け落ちしようとして果たせず故郷を出奔。56歳で江戸で没するまで身の置き所も人間関係も変遷しつづけながら、俳人・歌人・読本作者・国学者・画家として、多彩に激しく生きました。
本展は、津軽における「文学の祖」(小野正文『続北の文脈
青森県人物文学史』)といわれる建部綾足にかかわる著作を中心に展示し、その魅力を紹介するものです。
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