特別展「ひみのたからもの」―能登半島地震と文化財レスキュー
令和7年10月17日(金)~11月9日(日)
令和6年1月1日に発生した令和6年能登半島地震において、氷見市では観測史上最大となる震度5強を記録しました。北大町や栄町、姿地区で液状化などによる建物の倒壊等が発生したほか、市内各所で家屋・土蔵等の損壊、寺社の石造物の倒壊、道路の破損、断水等が確認されました。
そうしたなか、発災直後から氷見市立博物館が取り組んだのが文化財レスキューです。文化財レスキューとは、被災し、著しい劣化が危惧される文化財を安全な場所に移し、必要であれば応急処置等を実施する作業です。対象となる文化財は、地域で大切に守り伝えるべき有形文化財(美術工芸品、古文書、古写真、考古資料など)および有形民俗文化財(生活用具、農具、漁具、信仰用具、職人の道具類など)を指し、指定文化財はもちろん指定を受けていない文化財も含みます。
氷見市では、氷見市立博物館が中心となって文化財レスキューを実施、1月以来、件数にして40件超、数千点におよぶ文化財を被災建物よりレスキューし、資料の受け入れを行ってきました。なかには、今年終戦から80年を迎える太平洋戦争に関する資料や、古文書、古いアルバム、その他氷見の歴史やくらしに関するものが多く含まれています。
被災地における文化財レスキューは、それら貴重な文化財を守り、後世に伝えていくために欠かすことのできない取り組みです。文化財レスキューによって寄せられた資料は、まさにこの地域の歴史を知るうえでかけがえのない「たからもの」であるといえるでしょう。
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