「私はそんなカサブタの感触から、先日見た日展会場の日本画を思い出した。じわりじわりと盛り上がった倦怠のマチエル、そうだ、あれはカサブタだったのだと気がついた。私は
上野の美術館でカサブタを見て来たのだった。」(前掲書、八七頁) ... 一方、針生 一郎は「伏魔殿
東京都美術館」において、「ここには系統的なコレクションもなく、まして斬新な企画展もない。それにもかかわらず、この建物が昭和の美術に大きな比重を占めて来たのは、ほかに大きな展覧会をもよおす会場がなかったからです。 ......
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