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卒業式後の最後の学活と見送り
投稿日時 : 03/20
3月17日に掲載できなかった内容を紹介します。
式辞
桜の芽も膨らみ、春の息吹が強く感じられる今日の佳き日、公務ご多用の中、松山市役所 小野支所長様をはじめ、この度、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜り、人数制限のない保護者の皆様の参列が叶い、令和四年度、松山市立小野中学校、第七六回卒業証書授与式が盛大に挙行できますことに深く感謝申し上げます。
今日まで陰となり日向となり手塩にかけてお子様を育ててこられた保護者の皆様のお慶びは、如何(いか)ばかりかと推察いたします。これまでのご苦労に敬意を表すとともに心よりお祝い申し上げます。栄えあるご卒業、誠におめでとうございます。
さて、146名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。三年前、小学6年の三月、緊急に臨時休業が行われ、休業の中、卒業式を行い、中学校への入学式後、しばらくして分散登校が開始されましたが、臨時休業は5月下旬まで継続されました。中学校生活を始めるにはあまりにも準備が整わない状況でした。にもかかわらず、皆さんは、元気に生き生きと制限のかかる毎日を意義あるものに変えようと奮闘してくれました。その甲斐があって、いくつかの制限はあるものの総合体育大会、修学旅行、体育大会、文化祭を催すことができました。その中で、様々な場面で制限のかかる感染症対策に高い意識をもち、最大限の注意を払って感染を最小限に食い止めてくれました。マスクを外す時には、特に注意を払ってくれました。そのような状況の中でベストパフォーマンスを見せてくれたことは、皆さん一人ひとりの前向きな力の結集によるものだと感じています。もちろん、ご家庭の皆様のご協力があったればこその成果です。
そのような取り組みを見ていると、地域や保護者の皆様、学校が三位(さんみ)一体(いったい)の連携の取れた地域であることを感じないではいられませんでした。改めて、関係の皆様へ感謝をいたします。ありがとうございました。
現在、校門に掲示している「自分の花を咲かせる」を卒業生に、はなむけの言葉として贈ります。自分だけの花でいいのです。他と比べることもない、合わせることもない、そんな花がいいのです。ただ、「自分の花を咲かせる」ためには戦略が必要です。
まず、「感謝する」ことです。壮行会で、始業式、終業式の夢を語る中で、それぞれの行事後の作文の中で、いたるところで皆さんの感謝の言葉があふれていました。そこで、私たちの心が温まる(ほっこりする)のは、謙虚になっているあなたたちの姿が見えたからです。ありがとう。
次に、「没頭する」です。授業の中で、部活動で、応援練習で、出前授業で、人権劇で、掃除で、いたるところで没頭する、集中する姿を見ることができました。下級生に必死に、四苦八苦しながら教えている姿は、小野中の伝統を伝授しようとする、連綿と受け継がれている小野中のDNAがそうさせているかのようでした。下級生が皆さんのようになりたいと思わせてくれた姿でした。皆さんの背中を見続けた下級生たちも、必ずやその伝統・小野中DNAを引き継いでくれるはずです。ありがとう。
最後に、「自立への道を歩く」です。中学校生活最大の決断、進路決定をして、それぞれの進路先へ向かって精一杯コツコツ努力をしてくれました。その決断の過程で、自分の進路ではあるけれど、ご家族で何度も話し合いをしながら、決定に至ったことでしょう。そのことがとても大切で、あなたの周りの方のサポートを感じながら、進路決定をしたこと、まさに本当の意味でのそれが、自立なのです。ありがとう。
こんな風に、振り返ってみると、「自分の花を咲かせる」を贈りたいのに、もうすでに、しっかりと自分の足で皆さんは歩いているではありませんか。自立へ向かって皆さんにできないことは何もない、継続していくことだけだと、今、確信を持って言えます。
卒業生の皆さん一人一人が、自立への道を一歩一歩、歩み続け、いつの日か必ず「自分だけの花」を咲かせられることを心から祈り、式辞といたします。